京都嵯峨野には二つの念仏寺があります。一つは観光地として有名な化野念仏寺。もうひとつは清滝口にほど近い奥嵯峨に位置する「愛宕念仏寺」です。

「愛宕念仏寺」の「愛宕」は「あたご」ではなく「おたぎ」と読みます。
そもそもは「愛宕寺(おたぎでら)」と呼ばれてたそうな。

歴史の古いお寺なのですが、戦後昭和30年頃までは、かなりの荒れ寺だったらしくなかなか引き受ける住職もいなかったんだとか。

1981年、素人の参拝者が自ら彫って奉納する「昭和の羅漢彫り」が始まり、現在では1200体を超える羅漢像が奉納され、見所となっています。

ずらりと並ぶ羅漢像は圧巻!

紅葉の紅と羅漢像にむした苔の色が素晴しいコントラスト!

羅漢とは聖者や修行者を意味します。
石仏やお地蔵様とは似て非なる意味合いがあるようです。

みんなユーモラスで穏やかな表情をされてますよね。
必ずしも職人さんが彫ったものではない。いかにも素人っぽい感じがまた、穏やかな気持ちにさせてくれます
化野念仏寺と違ってここまでたどり着く観光客は多くはありません。
ただ口々に皆、「こっちのほうがいいね」と言っていたのが印象的でした。
僕も同じ印象をもちました。
なぜでしょうね?
まだ悟りを開いていない羅漢の修行者という立場が親近感を増幅しているのでしょうか?

まぁまぁ一杯。
いやいや、どもども。